HeSoDiM-AI普及のための勉強会 開催のお知らせ
―HeSoDiM-AIアプリマイスター、ヘソディム指導員を目指しませんかー
2021年、農林水産省委託プロジェクト「AIを活用した土壌病害診断技術の開発」主催で「HeSoDiM-AIアプリ普及のための勉強会」(全15回講義、1講義90分)が開催されました。本勉強会は、プロジェクトで開発したHeSoDiM-AIアプリ「HeSo+(ヘソプラス)」を「使いこなせる人材の育成」を目的として開催されたものです。15回の講義で、ヘソディムの考え方、マニュアルの紹介、生産現場での取り組みと課題、科学的アプローチによる課題解決、などを最初に勉強した後、AI(人工知能)開発者から、AIの基本的考え方、HeSoDiM-AIの紹介、HeSo+の使い方などを学びました。最後にレポート提出があり、最終的に24名の方が「HeSoDiM-AIマイスター」を授与されました。参加者の多くの方から、勉強会に参加して良かったとのご意見をいただきました。なお、上記プロジェクトが2021年度で終了した関係で、「HeSoDiM-AI普及推進協議会」(NPO法人圃場診断システム推進機構内に設置)で引き続き勉強会を開催しています。
ここでHeSo+について簡単に紹介します。当NPO法人では、新しい土壌病害管理法である「ヘソディム(健康診断に基づく土壌病害管理:HeSoDiM)」について、講習会を毎年開催してきました。しかし、ヘソディムでは、圃場毎に最適な方法で管理する必要があるため、圃場毎の多数のデータが必要になります。そこで、上記プロジェクトでは、全国の県の方々が参加して、多くの圃場で土壌病害の発生情報、土壌の理化学性・生物性に関するデータを収集するとともに、それらの圃場で実施されたヘソディムによる診断・対策の結果をデータベース化して、解析するHeSoDiM-AIを開発しました。そして、HeSo+は、HeSoDiM-AIで解析した結果を生産者にお届けして、ヘソディムによる圃場毎の管理に役立ててもらうために開発されました。生産者、指導員の方は、HeSo+を用いることにより、圃場を「発病ポテンシャル(発病しやすさ)」のレベルで色分けし、汚染圃場から未病圃場に病原菌を持ち込まず、病害の蔓延を防ぐための作業経路を計画することができるようになります。さらに、圃場のデータを基に、圃場毎の状況に応じた、最適な診断・対策を効率的に行うことができるようになると考えています。HeSo+は、2022年4月1日から、「HeSoDiM-AI普及推進協議会」で販売されており、全国での普及を目指しています。
HeSo+が普及するためには、「AIの長所と欠点」を理解して「自然相手にAIを使いこなすことができる生産者、指導員の育成」が必要と考えています。参加者の要望を踏まえ、生産現場で実際に取り組んでいる方々にも講義をお願いしています。当NPO法人では随時「HeSoDiM-AIマイスター」と「ヘソディム指導員」の認定に向け、講習会と認定試験を行っておりますので、ホームページやSNSの最新情報のご参考をお願いします。一次予防を重視したヘソディムは将来の土壌病害管理に必ず役立つと考えています。興味のある方は、ぜひ、参加いただけたらと思います。